POP-UP ART PROJECT
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世界最大級の電脳街、秋葉原。現在はオタク文化やサブカル文化などが溢れる街へと変貌を遂げ、国内外から注目されている場所です。そこ秋葉原のJR線高架下にコレクティブ型のフード&イベント空間として期間限定で誕生した “商場/アキバ” があります。
GALLERYAN ASUKAYAMAは2017年5月、この“商場” にて、キャリアも表現手法も異なる現代美術作家 3名 (vol,1栗原一成, vol,2地村洋平, vol,3三浦彩) による パフォーマンス・アート ポップアップ企画 “EXISTENCE ⇔ ART & PERFORMANCE #1” を開催いたします。
世界に類を見ないサブカルチャー街という特殊な背景を持つ土地にオアシスのように立ち現れた 「食」 と 「人」 が交差する商業スペース。ここでは、所謂、ホワイトキューブ的な既存施設のように現代アートに対する、ある種の共有意識や目的意識が前提として存在しない状況があります。本企画は、美術作家の身体そのものが一つのメディウムとなるパフォーマンス・アートを通し芸術が創造される状況を意図的に生みだすことで現代世界の複雑化する社会環境に適応した人間存在の美的空間創造を目指します。また、美術作家が社会に対してどのように表現で応え関係性を築くのか「表現」なるものの可能性と限界のボーダーを探ります。この機会に、是非、ご来場くださいませ。
*各パフォーマンス中に制作される作品はパフォーマンス後に会場の"商場"へインストールされます。5月末まで鑑賞が可能となっております。営業時間等、会場に関するお問い合わせ・ご確認は"商場"FBページからお願い致します。また、通常の展覧会とは異なりスケジュールが変更になる場合もあります。お越しの際はこちらのサイトより最新情報をご確認ください。
《参加作家 ・ スケジュール》
Vol,1 栗原一成
スケジュール : 5月3日 14~20時 (21時迄延長・可能性有) 終了
タイトル : Issei Kurihara / ライブ 超散漫 ペインティング
1967年神奈川県横浜市生まれ。 多摩美術大学大学院美術研究科修了。現在、多摩美術大学大学 准教授として教壇に立ち次世代の作家を育成。これまで「両義性」を主なテーマにし絵画作品を発表、国内外で展覧会を開催し活躍を続けています。それら絵画作品は一目見ただけで判断が難しい蠢く色鮮やかなイメージの数々が画面上を彷徨い覆い描かれ、時間の経過と共にそこには風景が浮かび上がります。そこには確かに山があり森があり川があり光が溶け込み浮遊し、表現を提示する側と鑑賞をする側という立場の境界線が揺らぐ瞬間が生み出されます。現代絵画の新たなコンセプトを提示し、そこに存在している「芸術表現」がどう膨らみ進んでいくのか鑑賞者の知的好奇心を刺激し思考を喚起します。美術作家自身の表現として確立したモダニズムからポストモダン、そしてオルターモダンなど西洋美術史のなかで更新され続けている西洋芸術の新しい価値感を、栗原は改めて東洋的・日本的視点から再考することにより、その絵画作品は現在も止まる事なく進化を続けています。
Vol,2 地村洋平
スケジュール : 5月4日 14~18時 (19時迄延長・可能性有) 終了
タイトル : Musical chairs
1984年千葉県生まれ。 東京藝術大学にて鋳金を学ぶ(2008年学部卒業、2010年同大学院修了)。その後、富山ガラス造形研究所にてガラス造形を学び、2011年・2012年には米国にあるPilchuckGlassSchoolに参加します。東京藝術大学大学院博士後期課程を修了し、現在は同大学院ガラス造形研究室に教育研究助手として在籍しています。 2014年、 展覧会“Leap Before You Look #1” に出品した作品は、技術的には困難であるガラスで異素材を包み込み内包させる作品を制作し鑑賞者を驚かせました。続く2015年に開催した個展では、ビニール素材を用いた最新シリーズを発表。空間内部をビニール素材で包み込む作品を展開し、鑑賞者は作品を観るだけでなく作品を体験することで鑑賞者と作品の関係性について捉え方の見直しを迫られました。“熱”や“人為を超えた形態の保存と全ての始まりの解放”をキーワードに、制作過程で偶然性を取り入れた抽象的な立体造形作品を主体に、視覚効果を断片的である作品単体から空間全体を巻き込むことで関連性を拡げるインスタレーションやシニカルな社会的なメッセージが込められたパフォーマンスを展開し次代を担う若手美術家としての存在感を示しています。
Vol,3 三浦彩
スケジュール : 5月19、20、21日 17~20時 三部構成 (21時迄延長・可能性有) 終了
タイトル : 境界を紡ぐ
1989年 山形県生まれ。 東京造形大学大学院造形研究科美術研究領域修了、現在は東京を拠点に作品を制作。 2015年には美術館や博物館など 展示・展覧会のインストール専門企業が運営するオルタナティブスペース・ギャラリーのKOMAGOME1-14casにて個展を開催し次世代の若手美術家としての存在感を示します。三浦は少女時代に、とりわけ自然環境が多い農村と港町が隣接する地域で過ごした経験から、人間と自然を分断するかのように産業が介在する社会的空間で個が個として確立し認識される瞬間に関心を持っています。このことが表現の可能性を真摯に探求する姿勢へと自然な繋がりを見せています。これまで、物質に刻まれた時間軸を読み取ることでその物質にフィクションの物語を投影し、それら物質と物質を交錯させながら新たな物語を紡ぐインスタレーションを制作しています。本年、2017年に開催した個展では和紙と粘土を用いた平面作品やSNSを介した映像作品を初発表し表現手法の領域を果敢に拡げ好評を得ています。